どうもです。
長年パーソナルトレーニングを職業として行っていますが、近年は高齢者の歩行指導の依頼が多くなりました。
具体的には、寝たきりの人や脳梗塞で半身麻痺や四肢麻痺になった人のパーソナルトレーニングなども行っています。時代に合わせた指導が必要ということですね。
歩行指導での依頼内容の一つが
「父親もしくは母親が、歩けなくなった(歩かなくなった)ので歩けるようにしてほしい」
という依頼がご家族や身内の人から良くあります。
ということで今回は、今まで歩けていたのに歩けなくなった(歩かなくなった)高齢者について考えていきます。
目次
高齢者の歩行困難は過去に転倒や転倒しそうな記憶が関わっている
このブログを読まれている人は、実際ご家族の方や身近の方で歩行が難しくなった人がいるのではないですか
その人のために
「もっと歩いたほうが良いよ」
と声をかけてもなかなか歩こうとしないなんて悩みもあると思います。
実は、その人には歩かない歩けない理由があり、自分でも歩きたいけどコントロールができない体になっている可能性があります。
キーワードは【転倒】
その人は過去に転倒したことがありませんか?もし転倒して骨折でもしていたら強烈に記憶として刻まれているはずです。
実際に転倒していなくても、つまずいて転びそうな状況になったなんてことも記憶に刻まれますね。
もう少し分かりやすくすると
転倒に対しての恐怖や不安が体を硬直させて歩行を困難にしている
ということです。
実際、街で高齢者の歩行を見ていると転ばないように全身に力を込めて歩いている人を見かけますが、あんなに緊張して歩いていたら目的地に着くころには疲れがピークに達して、途中で足が上がらなくなり余計に転倒しそうな歩き方になっている人を見かけます。
悪循環な状態で日常を送っていることになりますね。
実際に転倒した過去があるかはわかりませんが、少なくとも “転倒” に対しての恐怖や不安というイメージがあるのは確かだと思います。
現在歩ける人にとっては「転倒するかも」なんてそんなこと思って生活をしていないはずです。
高齢者の歩行には “転倒” という恐怖や不安があるなか生活しているのだということを、周りの人は覚えておくとサポートするときに役に立つと思います。
さて、このまま放置しておいたら能力のある筋肉がどんどん低下するいっぽうです。
どうしたら良いか
高齢者が転倒という恐怖や不安が邪魔しているのなら、絶対に転倒しない状態を作れば恐怖や不安というストレスは感じないと思いませんか?
安心で安全な状態とは!
それは
【寝ること】
寝ることで転倒に対するストレスを回避できるし、ご本人も安心安全ですよね。
「ゆる太さん、寝たら大丈夫なのはわかるよ!」
もちろん、みなさんが気にしているところはわかってます!
一番肝心なのは ”寝た状態でも歩行と同じ筋肉は運動できる” ということが言いたいのです。
高齢者でもできる、寝ていても歩行で使う筋肉の鍛え方
まずは、立っているときと寝ているときの一番の違いは
【体の安定性】
人は直立したとき地面に、二本足でしか立っていない状態なのでバランスが不安定ですが、寝ている状態は、足、お尻、背中、頭、が床面に設置ているのでバランスが安定した状態になります。
体の安定を確保することで、心にゆとりが出来て安心安全に運動が出来る、筋肉に余計な緊張をさせないということになりますね。
もう一つ付け加えると、立った状態での運動は負荷が高いので高齢者や、ましてや歩けない人にとってはものすごく難易度が高くなります。
まずは寝た状態で筋肉の使い方を思い出してから徐々に
座った状態 → 立った状態 → 歩く
という感じで無理なくレベルアップさせていけると良いです。
ではトレーニング方法です。いくつかありますが今回は3種類をご紹介します。
歩く時、足を一歩出す筋肉の運動
仰向けになります。まず膝を伸ばした状態で右足を上げ、その右足を下げるときに左足を上げます。速くならないように左右交互に上げ下げを行います。
ポイント: できるだけ膝が曲がらないようにすること、上げ過ぎると膝が曲がってきてしまうのでその場合は、少し足を下げて膝が伸びるところまで持ち上げましょう。
歩く時、膝を上げる筋肉の運動
仰向けになります。両膝を曲げた状態にし、右膝を体(胴体)のほうに引きつけ、その右膝を下ろすときに左膝を引きつけます。速くならないように左右交互に行います。
ポイント:膝を引きつけるとき膝が外側に逃げないよう、真っ直ぐ体(胴体)に引きつけましょう。
歩く時、足を後ろに引く筋肉の運動
うつ伏せもしくは横向きになります。片足の膝を軽く曲げ、足には力を入れ過ぎないように膝を後ろに引きます。速くならないように片足だけを繰り返し行います。
ポイント:大きく膝を引こうとすると腰に力が入ってしまうので、腰ではなくお尻の筋肉を意識して膝を後ろに引きましょう。
今回紹介した運動で共通するところが
”股関節” になります。
歩行の源は股関節を動かすことです。歩けなくなったもしくは歩きにくい人は、この股関節の動きが悪くなっている可能性が高いです。
歩行に関わる運動をするときは股関節を意識しておこないましょう。
歩けない高齢者も筋肉はしっかりしている
子供の時や若い時に、歩いて走ってや自転車などで転倒した経験があると思います。
それでもまた自転車に乗るし走るし歩きます。
その人にとっての環境下で習慣化されているからできるのです。
だから歩けないもしくは歩きにくい高齢者も歩くという習慣をまた身につければ良い、それが寝た状態でも筋肉を鍛えられるということになります。
ゆる太は、歩けなくなった高齢者をこの歩行トレーニングで歩けるようにさせてきています。
実際トレーニングを行なってみると、まだまだ筋肉は元気で能力がある人はたくさんいます。特に歩けなくなった高齢者の方は一つ一つの筋肉はしっかりしている人がほとんどです。
歩かせ方や、筋肉トレーニングのやり方次第で、もともと備わっている歩行機能を回復させることは誰でもできます。
ただ、習慣化させるための道筋が人それぞれ違うのでそこは見極めていかないといけません。
もし困っている人がいましたら “無料レッスン” をお試しください
歩けなくなった高齢者も ”転倒” という恐怖や不安を取り除けば、まだまだ「歩けるぞ」という動作が増えて少しずつ習慣化されてくるはずです。
まとめ
いかがでしょうか、歩けないもしくは歩きにくい高齢者の方は、転倒というイメージが歩行を困難にしていることを解説していきました。
ポイント
・”転倒”が歩行を邪魔している
・寝た状態で安心安全にトレーニング
・股関節を意識する
・歩くための機能は備わっている
・歩くことを習慣化させる
今回のポイントを覚えておくだけでも十分に改善させることができますのでお試しください。
もし何か困ったことがありましたら、コメントをくださればアドバイスをさせて頂きます。
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ゆる太でした
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